2007年5月12日土曜日

水腎症

僕が幼稚園に入園してから間もなくのある夜でした。





「痛い痛い痛い!!!」





兄がお腹を抱えて苦しんでいるのです。

両親も飛び起きて、様子を見に来ました。

とても普通の状態じゃない。

兄の額からは汗がボタボタと落ち、顔は苦痛に歪んでいました。






「救急車だ!救急車!」





父親が叫びました。

急いで救急車を呼ぶ母。

待っている間も苦しむ兄。

どうする事も出来ない自分。

そんな混乱した中で救急車が来て、兄は病院へ搬送されました。





病名は「水腎症」。





死ぬ事は無いけれど、腎臓を一つ摘出しなければならない程の大病でした。

それから母は兄に付きっ切りになりました。

国立の病院へ入院しなければならない程の症状だったそうです。

兄はお腹から背中に掛けて、大きな手術痕が残る手術をしました。

その後も点滴だけの生活が一ヶ月ほど続いたそうです。





チューブだらけの兄を見て、父は初めて家族の前で泣きました。




とにかく助かってよかった。

その思いが家族を包みました。













その手術が原因で家庭が崩壊するなんて誰も知らずに。