2007年5月14日月曜日

届かない叫び

兄は学校で虐められ始めました。

それでも学校へは休まずに行っていました。

でも、耐え切れなくなったのでしょう。





小学校三年生の時、兄は学校を休みたいと親に言いました。





父は激怒し、兄を殴り倒しました。

そして、殴り終えて兄に言った言葉は





「下らねぇ事言ってねぇでさっさと学校行って来い!」




でした。

兄は小学校三年生、たった9歳の子供でした。

それから兄は二度と学校の事は家で言わなくなりました。

黙って学校へ行っていました。

何事も無かったかのように毎日が過ぎていきました。





家では毎晩、酒に酔って両親が喧嘩をしていました。





僕が7歳の時には皿の割れる音なんて聞き飽きていました。

それでも喧嘩の度に震えと涙は止りませんでした。

次男と2人で黙って押入れに隠れる作業はもはや日課となっていました。

お互いを貶し合い、子供の前で何度も離婚をすると叫ぶ姿は本当に壊れた家庭を象徴するものでした。

子供の僕達に出来る事なんて何もありませんでした。

ただ時間が過ぎるのを待つばかりでした。






そしてまた朝が来て、学校へ行って、夜になって・・・の繰り返しでした。





きっとこの頃には僕ら兄弟の心は修復不可能なまでに破壊されていたのだと、今になって思います。













それに追い討ちを掛けるように、さらなる絶望が僕ら兄弟を待っていました。