学級崩壊のせいで先生は急遽、家庭訪問を始めました。
もちろん、その中心に僕とKが居た事も全ての親達に伝わりました。
学級崩壊の話を家庭訪問で聞いた両親。
世間体を最も大切にする母親の逆鱗に触れるには十分過ぎたのでしょう。
家庭訪問の夜、僕を待っていたのは正に虐待でした。
正座をさせられ、殴られ、怒鳴られ、殴られ・・・。
何度も倒れこみましたが、強制的に正座をさせられました。
「お前のせいでお母さんの評判がどれだけ落ちたと思う!!」
「お前をここまで育ててやったのは誰のお陰なんだ!!」
永遠とも感じられる時間がそうして過ぎていきました。
ただ、親から殴られるだけの絶望。
それは簡単に僕の心を破壊していきました。
あの時、殺されていれば良かった。
半殺しとはあれを言うんだなぁ、とその後しみじみ思ったものです。
自殺願望はありましたが、あの時に初めて本気で死のうと思ったのだと思います。
親に迷惑を掛けて生きている価値があるのか?
ここまで親を苦しめる自分が生きていて良い筈が無い。
どうせ学校での態度も変えるつもりは無い。
だって、学校の教師はクズばっかりだから。
兄の虐めを見てみぬフリをする教師だけなのだから。
でも、自分に兄の虐めを止める術は無い。
無力な自分が心の底から嫌いだった。
殴られながら、とても冷静にそう思っていました。
綺麗事なんか聞きたくなかった。
ただ僕と兄弟を救って欲しかった。
普通の学校生活を送らせて欲しかった。
普通の家庭で育ちたかった。
殴られ始めてどれぐらい経ったでしょうか。
夕暮れ時だった空は真っ暗になっていました。
口から出る血を拭く力さえ残っていませんでした。
全身の力が抜け、倒れる事しか出来なかった。
早く死ななきゃ。
そう強く思ったのを覚えています。
小学校四年生、10歳の時でした。