ちょうどあの頃は桜が満開の時期でした。
溢れるピンク色の景色。
大学に植えてある桜が道に沿って、ずっと先まで咲いていました。
綺麗だった。
それは悲しいぐらい綺麗でした。
PTSDを背負った僕には、桜なんて全く興味はありませんでした。
綺麗に咲いた桜も、合格して浮かれる学生も、新しいキャンパスライフも、何もかもに興味が無かったです。
ただ、僕は自殺だけしないように・・・それだけに全力だったのでしょう。
いつまでも続くフラッシュバック。
いつまでも続く恐怖。
いつまでも続く苦しみ。
長い、本当に長いトンネルの中にいるような気分でした。
そして、それから逃れたい一心で腕を切り刻みました。
血を見ないと、生きているかどうかさえも自分で解からなかった。
リストカットの後には、激しい自責の念が襲ってきました。
また・・・やってしまった・・・。
ただ、自分の弱さに怒りと憎しみが湧くだけでした。
脆すぎる心。
許せなかった。
こんなにも弱い自分が許せなかった。
こんなにも醜い自分が許せなかった。
こんなにも汚い自分が許せなかった。
何より生きている事が許せなかった。
愚かで弱く最低な自分が・・・許せなかった。
自分を責め続けました。
それは容赦も無く。
本当ならば一番大切にしなければならない自分自身を、一番傷つけていました。
桜と一緒に散ってしまいたかった、大学一年の春でした。